整形外科・リハビリテーションについて
また、長時間のパソコン作業といったデスクワークやストレスによってこうした症状が起きている場合には、マッサージや物理療法、温熱療法、薬物療法などを適切に組み合わせて治療し、日常生活での注意点もきめ細かくアドバイスしています。
肩こり
原因
同じ姿勢でいると、その姿勢を保つための筋肉が緊張し続けて疲労がたまり、こりや痛みを起こします。また、筋肉を動かさないと血行が滞ってその部分の酸素や栄養素が不足し、疲労物質などの老廃物の排出が滞って痛みを生じます。現在は、長時間のパソコン作業、スマートフォンの長時間使用、猫背など姿勢の悪さが原因となった肩こりが増えています。運動不足やストレス、生活の細かな癖なども肩こりを悪化させる要因になります。
肩こりはほとんどの方が経験する症状ですが、原因に高血圧症や頭蓋内疾患などの疾患があるケースも存在します。そのため、慢性的な肩こりがある場合には、1度受診するようおすすめしています。
疑われる疾患
- 頚椎疾患(頚椎椎間板ヘルニアなど)
- 四十肩・五十肩といった肩関節疾患
- 頭蓋内疾患
- 高血圧症
- 眼疾患
- 耳鼻咽喉疾患
など
問診と検査
症状について、その内容やはじまった時期、悪化するきっかけ、既往症や服用している薬などについてうかがいます。神経学的診察で、僧帽筋をはじめとする肩の筋肉の状態や関節の可動域、頚椎疾患の可能性などを確認して、必要と判断される場合にはX線検査や血圧測定などを行います。
診断と治療
総合的な診断の結果、疾患がある場合にはその治療に加え、痛みやこりの緩和も同時に行います。原因疾患がない場合には、マッサージや温熱療法を含む物理療法、薬物療法などを行って症状を緩和させていきます。薬物療法には、貼り薬の処方だけでなく、筋弛緩薬や局所注射なども含めた治療によってつらい症状を解消に導きます。こうした治療により、血液の循環を改善して筋緊張を和らげ、代謝の促進を図ります。また、筋力や柔軟性を改善させるためのアドバイスや日常生活の注意点などについてもお伝えしています。
再発させないために
- デスクワークの場合、1時間に1回の軽いストレッチを心がける
- 少し遠い店に歩いて行く、1駅分歩く、1日何度か階段を使うなど無理なくできる運動を習慣付ける
- 肩を冷やさないようにする
- 毎日バスタブに浸かってしっかり温める
腰痛
腰痛の原因
腰(脊柱)に原因がある腰痛
成長期に起こる腰痛:先天異常、側弯症、腰椎分離症など
外傷を原因とする腰痛:腰椎骨折、脱臼など
加齢が原因で起こる腰痛:変形性脊椎症、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変性すべり症など
感染による腰痛:カリエス、化膿性脊椎炎など
腫瘍によって起こる腰痛:転移がんなど
腰以外に原因があるもの腰痛
循環器疾患:解離性大動脈瘤など
泌尿器疾患:尿路結石など
消化器疾患:胆嚢炎、十二指腸潰瘍など
婦人科疾患:子宮筋腫、子宮内膜症など
整形外科疾患:変形性股関節症など
その他:身体表現性障害、統合失調など
代表的な症状
- 腰が痛い
- 同じ姿勢を続けていると腰が痛くなる
- 動作によって腰に痛みが起こる
- 歩行時に腰が痛くなる。こまめに休みながらでないと歩けない
早めの受診が必要な症状
- 安静にしていても腰が痛い
- 痛みが強まってきた
- 熱感がある、発熱している
- 下肢がしびれる
- 足に力が入らない
- 尿漏れする
問診と検査
腰痛は多くの疾患で起こる症状ですから、問診で症状の内容や起こりはじめた時期と経緯、悪化するきっかけ、既往症、服用している薬などについてくわしくうかがいます。その上で、X線検査、エコー(超音波)検査、血液検査、尿検査などから必要な検査を行っていきます。
診断と治療
総合的な診断の結果、疾患がある場合にはその治療を行いますが、原因によって治療法は大きく異なります。整形外科領域以外の疾患が疑われる場合には、連携している専門の高度医療機関をご紹介して適切な検査や治療を受けられるようにサポートしています。
整形外科領域の疾患である場合には、薬物療法、ブロック注射療法、コルセットなどの装具療法、牽引といった理学療法、運動器リハビリテーションなどを行いますが、手術が必要になる場合もあります。
再発させないために
腰痛は痛みという症状があるため、どうしても運動不足になって筋肉の衰えや関節可動域の低下を招きやすく、血行や代謝も悪くなって、腰痛の再発を繰り返しやすくなります。当院ではつらい症状の早期回復に加え、再発予防も視野に入れた治療を行っています。ちょっとした生活の工夫や注意するポイントを知り、無理なくできる範囲の生活習慣改善によって再発を効果的に防げるよう、わかりやすいアドバイスを行っていますので、なんでもご相談ください
治療機器
ウォーターベッド
スーパーカイ(干渉電流型低周波治療器)
安全性と効果が高く、マッサージされているように心地よい電気治療です。干渉低周波を用いることで皮膚表面に不快な刺激を起こすことなく、ピンポイントな治療部位にだけ十分な刺激を与えることができます。干渉低周波は、一般的な低周波の数十倍という高い周波数を使いますが、異なる周波数の電流を流して干渉しあう領域に発生する電流を用いた治療法ですから、必要な部分にだけ刺激を与えることができます。
特に高い効果を期待できるのは、肩こり、腰痛、膝痛、四十肩・五十肩などです。皮膚に吸盤や粘着性パネルを貼って電気を流し、1回の治療は10分程度です。