皮膚科

当院の皮膚科診療

服用のタイミング当院では、一般的な皮膚科疾患に関して、症状の状態やお悩みに合わせてご相談しながら適切な治療を行っています。やけどや日焼け、にきび、虫刺され、かぶれといった日常的な症状から、蕁麻疹、巻き爪・陥入爪、乾癬、アトピー性皮膚炎、いぼ、うおのめ、水虫、白斑、帯状疱疹、口唇ヘルペス、円形脱毛症などまで、幅広いご相談に対応しています、皮膚症状でお悩みがありましたら、ご相談ください。

やけど

高熱によって起こる外傷で、医学的には熱傷と表記されます。40~55度のものに長時間接触して低温やけどを起こすこともあります。やけどは、どれだけ広い範囲にダメージが及んでいるか、どの深さまでダメージがあるかに加え、どれだけ早く適切な処置や治療を受けられるかによってもその後の状態が大きく左右されます。すぐに水道水で患部を冷やし、保冷剤などで冷やしながらできるだけ早く皮膚科を受診してください。途中からでもお電話いただければ、到着してすぐに適切な処置を行えます。なお、糖尿病などの免疫力を低下させる疾患があったり、細菌感染を起こすと長期間の治療が必要になるため注意が必要です。
ダメージによって、1度熱傷、2度熱傷、3度熱傷に分けられます。1度熱傷は皮膚が赤くなりますが、水疱はできませんし、色素沈着も残りません。2度熱傷は皮膚が赤くなって水疱や潰瘍が生じ、色素沈着や傷痕が残ります。3度熱傷は皮膚が壊死を起こしてしまうため、皮膚移植による治療が必要です。
1度熱傷と2度熱傷では、ステロイドによる治療を行います。広範囲のやけどや、深いダメージがある場合には10日以上の通院が必要になることもあります。3度熱傷では、外科手術が必要になるため、入院できる連携高度医療機関をご紹介しています。

日焼け

紫外線によって起こる軽いやけどで、皮膚が赤くなります。水疱ができる場合もあります。直射日光を浴びて肌が赤くなったら、できるだけ早く患部を冷やしてください。水疱や腫れ、痛み、かゆみがある場合には皮膚科受診をおすすめします。症状に合わせた治療を行うことで、やけどダメージを軽減し、回復を促進させます。日焼けした部分は乾燥しやすいため、保湿もしっかり行うようにしてください。

にきび

毛穴が過剰に分泌された皮脂で詰まり、にきびが生じます、炎症を起こしたにきびを放置すると、クレーター状の痕や色素沈着が残ることがあります。新陳代謝が悪くなると角質が分厚くなってにきびができやすいため、再発予防には余計な角質を除去するケアが重要です。

虫刺され

腫れやかゆみだけでなく、しこりが残る、水疱ができることもあり、痛みを生じるケースや症状が数日以上続くこともあります。乳幼児などでは、当日はそれほどではなくても、翌日に大きな腫れになってしまうことがあります。虫刺されに気付いたらすぐに流水で洗いますが、こすらないようにしてください。タオルを軽く当てて水分をとったら、針などが残っていないか確かめ、あるようでしたらセロテープの粘着部分をそっと当てて優しくはがします。それで取れない場合には無理をすると悪化させてしまう危険性があるため、受診してください。無理に取ろうとしたり、掻き壊すととびひになる可能性がありますし、皮膚が硬くなる・色素沈着するなどで痕が長く残ってしまうこともあります。
治療では、ステロイドで症状をできるだけ早く鎮めます。かゆみや腫れが強い場合には抗アレルギー薬を、細菌感染を起こしている場合には抗生剤を使うこともあります。

かぶれ

接触性の皮膚炎で、発症原因になる外的刺激が判明しているものを指します。炎症や湿疹が主な症状で、おむつ、湿布薬、薬剤、植物、虫などによって発症します。
皮膚に付着した原因物質を完全に除去することが重要です。流水で洗い流す際にはこすらないようにして、水気を取る際にも乾いた清潔なタオルをそっと当てて水分を除去します。炎症を短期間に、そして効果的に鎮めるためステロイドを使った治療を行います。強いかゆみがある場合には、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などの使用も検討します。

蕁麻疹

急に皮膚の一部が腫れて盛り上がり、かゆみやチクチクする刺激を感じます。食べたもの、触れたもの、汗、ストレス、薬剤などによって起こりますが、原因を特定できないケースもかなりあります。数時間程度で自然に症状が消えることもありますが、強い症状が出ている場合や、なかなか治まらない場合には、抗ヒスタミン薬を使った治療を行います。6週間以上症状が長引く場合には、慢性蕁麻疹と診断されます。かゆみが強く、掻き壊してしまった場合には外用薬を処方します。

巻き爪・陥入爪

爪が内側に巻くように曲がり、左右両端が皮膚に食い込んでいる状態です。炎症や化膿すると強い痛みを起こし、歩行困難になる場合もあります。深爪をしたり、サイズが合わない靴やハイヒールなどつま先に圧力がかかるとなりやすいとされています。爪の曲がりを矯正することで改善が見込めます。

乾癬(かんせん)

慢性の皮膚疾患で、赤く盛り上がって腫れた後で厚みのあるかさぶたができ、フケのように剥がれ落ちます。強いかゆみを起こすこともありますが、ほとんどかゆみを感じないこともあります。発症する部位、サイズはさまざまです。原因はまだはっきりとはわかっていませんが、遺伝的な要因がまずあって、そこにストレスや感染症、肥満などの影響を受けて発症するとされています。

アトピー性皮膚炎

肌は乾燥するとバリア機能を失ってしまいます。そこにアレルギーが重なってかゆみや湿疹を生じてしまうのがアトピー性皮膚炎です。かゆみが強いことが多く、掻き壊して悪化し、症状が拡がりやすい傾向があります。適切な治療で湿疹やかゆみを緩和して、肌を保湿することでバリア機能を取り戻す治療を行います。

いぼ・みずいぼ

いぼは、皮膚にできる小さな突起物で、ヒトパピローマウイルスなどのウイルス感染によって生じるもの、老化や体質などで生じるものに分けられます。ウイルス感染によって生じたいぼの場合は、液体窒素やブレオマイシン注射による治療が有効です。

うおのめ・たこ

足の1部分に強い圧力が加わり続けて皮膚が厚みを増し、硬くなっている状態です。うおのめにはその名の通り芯のようなものが中心にありますが、たこにはそうしたものがありません。歩行時に痛みを起こす場合には、除去する治療を行います。硬い部分を切除する際には、事前にスピール膏や軟膏を使って患部を柔軟にする処置を行うこともあります。再発することが多いため、治療後は専用のスポンジやゲル、ソールなどを使うか、シューフィッターに合う靴を選んでもらうことをおすすめしています。

水虫・たむし

白癬菌という真菌(カビの1種)に感染して発症します。足に感染すると水虫、他の場所に感染するとたむしと呼ばれます。陰部に感染することもあります。水虫は、足の間に症状が現れるタイプ、小さな水ぶくれができるタイプ、皮膚が分厚くなってしまうタイプがあります。また足の爪に感染した爪白癬では、爪の色や厚み、強度などの性状が変化します。かゆみが強いのは足の指の間に発症するタイプと水ぶくれができるタイプです。いずれの場合も組織を採取して顕微鏡で観察し、糸状菌の有無を確認しますが、培養検査が必要になることもあります。治療は抗真菌剤外用薬を用い、広範囲に感染している場合には内服薬を使います。しっかり治すためには、症状がなくなっても治療を続けることが重要です。また、受診前に市販薬を使用した場合、正確な検査ができなくなって治すまでに長い期間がかかることがあります。症状に気付いたら自己判断せず、受診してください。

白斑

1部分の皮膚の色が抜け、白い斑状態になる病気です。免疫機能の異常などが指摘されていますが、はっきりとした原因はまだわかっていません。原因がわからないため根治に導く治療法がなく、改善しにくい病気ですが、外用剤や光線療法などをじっくり続けることで効果を得られる可能性があります。

帯状疱疹

幼少期にかかった水ぼうそうウイルスが神経節に潜伏して、成人後、ストレスや過労などで免疫力が落ちた時に再活性化したウイルスが水疱や紅斑などの症状を起こしています。加齢によって発症しやすくなるとされており、50歳以上の発症が多くなっています。帯状にできた小さな水疱は、刺激性のある痛みを生じます。発症部位は身体の片側に現れれることが多く、顔にも出現した場合にはめまいや難聴など内耳障害で起こる症状を生じることがあります。水疱が解消した後も、長く強い痛みを残す帯状疱疹後神経痛を起こすことがあり、注意が必要です
抗ウイルス剤の内服治療をできるだけ早く受けることが効果的です。また、帯状疱疹後神経痛を発症した場合には、痛みの強さで日常生活に支障を生じることが多いため、ペインコントロールなどが必要になります。なお、帯状疱疹は、予防接種で発症や重症化を防ぐことができます。リスクの高い60歳以上の方には予防接種をおすすめしています。

口唇ヘルペス

ヒトヘルペスウイルスの感染によって発症します。感染するとウイルスを完全に除去することができないため、日本では成人の半数以上が感染しているとされています。潰瘍などの症状が出ている時には感染力が強いため、タオルの共有などにより同居する家族から感染することが多いと考えられています。
初感染で症状を起こすことは比較的少ないのですが、初感染で症状が出る場合には高熱や強い痛みを生じるヘルペス性歯肉口内炎を起こすことがあります。
初感染時以外の再活性化による主な症状は唇の水疱や口内炎で、疲労やストレス、紫外線などの刺激によって再発を繰り返します。症状は、チクチクするような違和感が最初に起こり、水疱ができて破れると潰瘍になります。
抗ウイルス剤で治療しますが、内服薬か外用薬のどちらか片方を用いた治療を行います。

円形脱毛症

リンパ球が成長期の毛包を攻撃して、急激に円形の脱毛が起こる自己免疫疾患です。脱毛する範囲はコイン程度から、頭全体・眉毛・体毛に拡がるケースまでさまざまです。脱毛しても毛包の幹細胞が残っているため、発症して数年が経過していた場合でも治療が成功すると毛が元通り生えてきます。また自然に生えてくるケースもあります。
脱毛部分の炎症を解消するためのステロイド治療を行います。免疫機能に働きかけるために、液体窒素による凍結療法や紫外線療法を検討する場合もあります。難治性・再発性の円形脱毛症の場合には、長期に渡る治療が必要になることもあります。

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